2014年9月15日月曜日

企画書に書くべきこと

山登義明.テレビ制作入門―企画・取材・編集,平凡社新書,2000より.

企画書に書くべき項目は以下の通り.

  • 番組名
  • 提案者名
  • 放送希望日
  • ねらい
  • 内容・構成
  • 取材期間
  • 完成予定

内容・構成では,番組のアウトラインを書く.

  • 主題:どんな出来事か,主人公は誰か,何がおもしろいのか.
  • 素材:主題を表す材料,主題以外の要素,つまり主題を裏切る要素や補強する要素など.
  • 手法:やりくち,どんなふうに描くか.
  • 意欲:企画にかける情熱

着眼点は「1ヒト,2ウゴキ,3ジダイ」だそうだ.

2014年9月4日木曜日

事例:3ヶ月で学生が大きく成長(石巻専修大学)

石巻専修大学でのエリア放送立ち上げ時の様子が,以下で報告されている:

舛井 道晴.エリアワンセグ放送によるメディア教育と地域活性化の可能性
http://www.senshu-u.ac.jp/library/01_ishinomaki/fukkou-kyousei-project/05_shinsai_report/h24_vol02/068-071.pdf

以下のブログ記事に概要がまとめられているので,手っ取り早く概要だけ知りたい方はこちらを参照してください:

石巻専修大学のエリアワンセグ放送について(VHF放送帯域の再編、放送と通信の融合技術動向)

この記事に書かれていないことで,個人的に興味深かったことは以下の通り.
  • 開局セレモニーの直前まで準備をしていたので,十分な人材育成は行えなかった.そこで,先行してエリア放送に取り組んでいた専修大学のゼミ生に支援をもとめ,主導してもらった(8月6日).
  • 2つ目のイベントとなるオープンキャンパス(9月30日)では,すでに学生主体でインタビュースクリプトや,台本(構成表)を作成した.
  • 学園祭である石鳳祭(10月6日)では,オリジナルな番組の多元中継を行った.
  • そして,10月26日からラジオ石巻と連携した生放送番組である「キャンパスライブ」をスタートした.
つまり人材育成の観点ではゼロからのスタートで,3ヶ月で定常放送までこぎつけている.

2014年9月3日水曜日

ワンセグかフルセグか

ワンセグというキーワードはたまに聞くことが多いと思いますが,フルセグというキーワードはまだ一般には浸透していないと思います.

マイナビニュースでは以下のように解説されていました.

最近スマホに搭載された「フルセグ」ってどんな機能? (前編)
http://news.mynavi.jp/articles/2013/05/29/full_segment/

最近スマホに搭載された「フルセグ」ってどんな機能? (後編)
http://news.mynavi.jp/articles/2013/05/30/full_segment/

また,NAVERまとめにもエントリがあります.

今さら聞けない 「フルセグ」って何? 「ワンセグ」との違いは?
http://matome.naver.jp/odai/2140020013072659401

さて,本学にキャンパスエリア放送を導入するときには,どちらを選択するかという決断が必要です.以下,検討してみます.

まず大前提です:
  • 新しく販売されるAndroidスマホの多くには,ワンセグ・フルセグの機能が組み込まれつつある.
  • iPhoneやiPadで視聴するためには別途チューナーが必要で,そのままでは見ることができない.また今後発売される新機種にもチューナー内蔵は期待薄.
それから,スマホ視聴だけを考えていると忘れてしまうポイントです:
  • フルセグは地デジと同じなので,家庭のデジタルテレビで視聴することができる.
以上の前提があって,ユーザ視点でエリア放送での放送方式を考えてみます.

以下がそれぞれの特徴です.

ワンセグの特徴:
○受信エリアが広い
○移動中でも受信ができる
○普及端末が多い
×画質が悪い
×家庭用デジタルテレビで視聴できない

フルセグの特徴:
○画質が良い
○家庭のデジタルテレビで視聴できる
×受信エリアが狭い
×室内や移動中での受信が難しい
×普及端末が少ない

受信エリアの問題は,キャンパスエリア放送ではあまり意味がありません.もともとキャンパス内のある特定エリアに放送する目的で送信アンテナを設置するからです.

移動中の議論も不要です.特定エリア内に留まって受信することを仮定しているからです.車や電車で移動しながら... といった使用方法は想定していません.一方で,室内でみられるかどうかという点は判断基準になると思います.猛暑下に戸外で視聴するとは思えませんし,授業や休み時間での利用を考えると,教室を選んで室内対応をする必要があるでしょう.

画質問題は,結局のところ対応スマホをもっているかどうかという問題に集約されてしまいます.ワンセグチューナーの機能しかなければ,高画質でデータが送られても高画質で見られる訳ではないからです.

「家庭用デジタルテレビで視聴できる」という特徴も,実は甲府近辺ではあまり意味をなしません.なぜならば,ほとんどの家庭ではケーブルテレビでテレビを視聴しているからです.つまり,地デジチューナーがあってもアンテナを持っていません!

したがって,現状(すなわち,ここ1〜2年の期間)ではワンセグで十分で,室内をカバーするためにいくつかの建物に屋内送信アンテナを追加設置する,というのが妥当な判断だと思います.